滝乃川学園だより

MESSAGE FROM THE CHAPLAIN

チャプレンからのメッセージ

「生活介護棟」が、神の栄光のために
「東京教区時報」第1231号2011年11月27日発行の巻頭言に、下記の文章を掲載して頂きました。
『滝乃川学園に「生活介護棟」が、10月1日に落成しました。知的障がい者が、それぞれの生活の場から通い、日中活動の場を提供し社会の中で自立した生活が出来るように支援するためです。作業的な内容だけでなく、重度の利用者が、生き生きと過ごせるように、レクリエーション的な活動を行うように、様々な配慮がされています。
これを建築した精神は、立教大学でウイリアムズ監督の感化を受けた立教女学校教頭ヨシュア石井亮一師が、1891(明治24)年10月28日の濃尾大震災により、家と両親を失って路頭に迷っている子供、殊に女の子が人身売買される悲惨な状況を憐れみ、19名を東京に連れ帰り聖三一弧女学院(滝乃川学園前身)を創設した心を継承するためです。
主イエスのみ言葉「飼い主のいない羊のように弱り果て、打ちひしがれているのを見て、深く憐れまれた」(マタイ9・36)心を心としたいのです。主イエスの行動の動機は、いつも「憐れむ」ことであり、彼の生涯の原点です。「憐れむ」とは、「あわれみのはらわたが、打ち震える」「はらわたが、えぐられるような思い」「断腸の思い」です。
よく黄金律と言われる「だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」(マタイ7・12)は、主イエスが、実際に私たちキリスト者に対し「人にされたくないことを、人にするな」と言われたと思います。
東日本大震災の支援活動にも当学園は、実践を展開中です。』
(滝乃川学園嘱託チャプレン)
「生活介護棟」での日中活動が祝福されますよう
学園の門を入ったすぐ真正面に、天沼白川建築設計事務所、大旺新洋株式会社による創造的でユニークな2階建です。
作業室では、いろいろな活動が行われています。織物や陶芸、絵画、造形等の創作活動や、高齢の利用者さんの身体・機能維持を目的としたリラックス活動が盛んです。また、調理・おやつ作りや、ビーズやシュレッダー等の作業に取り組む、利用者さんの姿をみることができます。各自が目ざすものに向かって、熱心に集中する姿と、指導する講師、職員に対して、感銘を受けました。
さらに、生活介護棟には、身体の不自由な方でも快適に入浴できる機械浴室や、リラックスルームが設置されています。建物全体が、窓が多く日差しがさんさんと入ります。中庭もあり、休憩もできます。1階の作業室の周りは回廊になっており、ガラス張りの窓から外を眺めながら歩行できます。
施設入所支援利用者、地域で生活されている方々、グループホーム・ケアホームで生活されている方々に、自律した日中活動の場を、提供しています。比較的若い利用者・生産性のある作業を方たち、高齢の利用者・のんびりした活動を好む方たち、約70名が、楽しく利用しています。
石井亮一先生の「愛の行動」のパイオニア精神の継承
石井亮一先生の知的障害児者に対する「愛の行動」のパイオニア精神は、今に到るまで継承されており、滝乃川学園は、今や、 「生活介護棟」「施設入所支援」「短期入所」「グループ・ホームを含む地域支援活動」を展開中です。
このような活動が出来るのは、神から受けた賜物と、私は受け止めています。「主御自身が建ててくださるのでなければ、家を建てる人の労苦はむなしい。」(詩編127・1)という聖書のみ言葉を、思い起こします。
学園の嘱託チャプレンとして、この竣工した「生活介護棟」で、利用者と職員が出会い、その関わりの中に、愛の泉が湧きいで、創造的な喜びに溢れた活動が展開され、いのちといのちの輝きが、増し加わりますように願っています。

そして、私たちに天与の恵みとして与えられている恵み(カリス)を、惜しみなく、利用者に与えることです。恵み(カリス)とは、あなたに、与えられている、あなたの「優雅さ、美しさ」であり、「たまもの、贈り物」であり、「あなたのまなざしに、利用者が包まれること、特別に目をかけること」です。私はそれを希望します。

「いと小さくされた人たち」に対する社会福祉行政と、社会福祉事業が、私たちの愛する日本の地に、より良く、より速く、より充実したものとなりますように、祈り続けましょう。

▶ご不明な点はこちらからお問い合わせください